おでかけリポート/安産・生まれ変わりの胎内くぐりと乳岩/熊野古道滝尻(田辺市中辺路町)|AGARA子育て応援ひろば

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 おでかけリポート/安産・生まれ変わりの胎内くぐりと乳岩/熊野古道滝尻(田辺市中辺路町)

2023/3/10
地域リポーター

熊野古道・中辺路ルートにある胎内くぐりと乳岩に行ってきました。

熊野古道は、京都や伊勢と熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)を結ぶ参詣道で、紀伊路、中辺路、伊勢路など5つのルートがあります。

長距離の山道を歩く自信がなかったのですが、片道20分と聞いて体験してきました。

スタート地点は滝尻王子

古来、熊野三山の聖域の入り口とされている滝尻王子。
熊野の神域がここからはじまります。
滝尻王子宮十郷神社の脇の道が熊野古道に続いています。

スタートから急な登り坂が続きますが、石段や木の根の道、落ち葉の踏む音を楽しみながら焦らずにのんびり登って行きます。
短時間だからと気軽に考えていましたが運動靴を履いてきて正解でした。

無理せず途中3回ほど休憩。
木や岩に触れて自然を満喫できます。
山のすがすがしい空気に包まれてとても気持ちが良かったです。

そして「胎内くぐり」に到着。
岩の隙間をくぐると安産でき、また生まれ変わるといわれています。

胎内くぐりにチャレンジ

岩の中に入ると薄暗く、斜め上に穴が開いています。
穴の大きさは予想より小さく感じましたが、簡単にくぐれそうと思ったのもつかの間。踏ん張れる足場がなくスルリとはいきません。

最初は戸惑いましたが、肘と手を使って四苦八苦しながらなんとかはいずってくぐり抜けました。
赤ちゃんが産道を通り苦労して産まれて来る時はこんな感じでしょうか。

くぐり抜けると、暗いところから明るいところに出た安心感と、抜けたぁ!という達成感があり、確かに生まれ変わった気がしました。

ここは大人も子どもも楽しめる大自然のアトラクション。
ただし、汚れてもいい服でチャレンジしてくださいね。

伝説が残る乳岩

近くにある乳岩(ちちいわ)にも行ってみました。

奥州の武将藤原秀衡夫妻が熊野詣での途中、夫人が急に産気づきここで出産したとの伝説が残っています。

赤子を残して熊野に向かったのですが、戻ってみると岩から滴る乳を飲み、オオカミに守られて無事だったと伝えられています。

土地の人から、乳岩の奥にある丸い岩をさすりながら、「乳がよく出ますように」「乳の病(乳がん)になりませんように」と祈ると良いと聞きました。

滝尻からの古道は岩が階段状になっているところもあります。
小さな子どもにはちょっと厳しいかもしれませんが、小学生なら十分チャレンジできそうです。

滝尻王子周辺もいろいろ楽しめます

下山したのがお昼時だったので、ベジタブルバーガーのお店「滝尻茶屋」でランチをすることにしました。

ベジタブルというのがどんなものか興味津々で、玄米と漬物の滝尻バーガーを注文。
とってもおいしかったです。
漬物も地元のものを使っていて、こだわりを感じました。

また、無料休憩所でお弁当を食べるのも楽しいですね。

ユニークな12角形の熊野古道館では、古道や周辺の歴史を学べます。

そして富田川の河原に下りて、水垢離(みずごり)気分で清らかな水を眺めながら休憩するのもお勧めです。

よみがえりの地といわれる熊野。
約1時間ほどのプチ登山でしたが、楽しい古道体験ができました。

基本情報
所在地(住所):和歌山県田辺市中辺路町栗栖川(滝尻王子)
連絡先電話番号:0739-64-1470(熊野古道館)
駐車場:滝尻王子から石船川を上流に約200m右側
利用料金:無料
(公衆)トイレの有無:熊野古道館または滝尻王子から石船川を上流に約100m

地域リポーター・岡田江津子