■雨の古道を楽しもう(4)傘は意外に快適|AGARA熊野古道コンシェルジュ

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■雨の古道を楽しもう(4)傘は意外に快適

2020/12/1
c.nagase
蒸し暑い季節にはレインスーツよりも傘の方が快適です

雨具を着込んでの古道歩きは、どんなに透湿性に優れたウエアでも、真冬でのない限り汗をかきます。特に初夏から真夏、秋口にかけては気温も高く、雨はしのいだものの衣服は汗でぐしょぬれということもあります。

 そんな時に役に立つのが傘です。「山歩きに傘なんて」と思うでしょうが、アウトドア用品メーカーからもトレッキング用の軽量の傘がいろいろと発売されています。熊野古道には、両手を使ってよじ登らなければならないような岩場や急な斜面はありませんので、片手が傘でふさがっていても楽に歩けます。ただ、ストックは1本しか使えなくなるので、滑りやすい下り坂では注意が必要です。

傘のメリットは(1)雨具の上着を羽織らなくていいのでむれない(2)ザックがぬれるのを防げる(3)フードを被らなくていいので視界が広い――などです。傘を差しても下半身はぬれるので、レインパンツははいた方がいいと思います。

 一方でデメリットは(1)ストックの2本持ちができない(2)風が強いと使えない(3)木の枝などに引っかかりやすい(4)すれ違いの際にじゃま(5)雨が強いとぬれる――などです。

 傘は、雨の日の古道歩きを快適にしてくれる道具の一つですが、レインスーツに代わるものではないので、上手に使い分けたり併用したりしてください。

軽くてコンパクトに収納できます

 アウトドア用の傘はコンパクトで軽く、ある程度強度もあるので、旅行や出張の際に持ち歩くのにも便利です。1本用意しておいてはいかがでしょうか。

 なお、雨の日の写真撮影には必ず傘を持参しますが、その際には軽量の折り畳みタイプではなく、柄の長いしっかりした傘を使います。