お出かけリポート/歴史と素晴らしい景観が楽しめるため池の公園/「生石高原県立自然公園 亀池」(海南市)|AGARA子育て応援ひろば

子育て応援団ブログ

お出かけリポート/歴史と素晴らしい景観が楽しめるため池の公園/「生石高原県立自然公園 亀池」(海南市)

2023/9/13
地域リポーター

コロナ禍もようやく落ち着いた今年の春。
桜の景勝地として親しまれている「亀池公園」を初めて訪れました。
正式名称は「生石高原県立自然公園 亀池」で、阪和自動車道・海南東インターチェンジから約10分の距離にあります。

「亀池」と呼ばれるため池があり、農林水産省により「水と景観が美しく、春先には桜祭りで親しまれているため池」として「全国ため池100選」に選ばれています。
それほど満開の景色は素晴らしいです。

それ以来、花々や森そして橋からの風景に癒やしを求め、何度も訪れる場所となりました。

紀州徳川家とつながる、ため池と建物

亀池は、和歌山県内最大級の「灌漑用池」です。

この大きなため池は、8代将軍徳川吉宗に仕えた井澤弥惣兵衛(いざわ やそべえ)により約3カ月で完成し、そのおかげでこの周辺の田畑が潤ったと伝えられています。

池にはコイが悠々と泳ぎ、ほとりには弥惣兵衛の石碑が建てられていました。

また池の中島には、「双青閣(そうせいかく)」という建物があります。

1871年の廃藩置県により、当時の紀州藩主徳川頼倫は和歌山城を明け渡し、和歌山市和歌浦の紀州東照宮の一部に新居を移築しました。
そして、徳川300年を記念して1917年に増築されたのが双青閣です。
1968年に亀池に移築され、現在は登録有形文化財となっています。
歴史的な学びも多い公園です。

まるでアトラクション 怖いけれど景色は最高!

双青閣がある池の中島には、吊り橋で渡ります。

橋の入り口には、看板が立てられ、注意書きも掲示されています。

「渡り切れるかなぁ」とちょっとドキドキ。
「しっかりワイヤーが張られているし、大丈夫!」と意を決して足を進めました。

橋には私一人だけ。
中央に近づくにつれ、揺れが大きくなってきます。
縦にバウンドするような揺れ方です。
また揺れるたび、ギシギシ、ミシミシとなんとも言い難い音が鳴るので、自然と静かな歩みになっていました。

「渡る人が多いと、もっと揺れるよね。一人でよかった」
思わず心の声が漏れます。

足元を見ると、池の上を歩いていることを実感。
一瞬力が抜けそうになりました。

しかし、慣れてくると周りの景色を見る余裕ができました。
橋からの眺めは、とても新鮮で壮観です。

ようやく橋を渡り切り、双青閣を見学。
再び吊り橋を渡って戻ります。
その途中で人とすれ違ったのは、その日一番ドキドキした瞬間でした。
吊り橋は少し怖いけれど面白い、アトラクションのような体験です。

生命力を感じる森と季節の花々にうっとり

満開の桜の花は本当に見事でした。
特に池のほとりは、お花見のシーズン中でもゆったりしていて、ゆっくりお花見が楽しめます。

同じ時期にチューリップも咲いていて、桜とのコラボレーションはとても華やかでした。

6月はアジサイが見頃で、水辺に咲く風景は涼しげで趣きがあります。

森を歩いていると鳥の声、虫が鳴く音、木々が風に吹かれる音など、日頃は気付かないいろいろな音が耳に入ってきます。
その中にいると、ざわざわした頭の中がスッキリとし、気持ちが癒されます。

整備された道から外れ、山道に入りました。
道の脇には大きな木が立ち並び、地面には木の根がでこぼこと出ているところもあります。

注意しながら歩いていると、ひときわ目立つ大きな木に出合いました。木の根がむき出しになり、力強く地面をつかんでいる様子に感動です。

森の生命力を感じながら散歩を楽しみました。


私が歩くコースはいつも石碑までですが、その奥には池を一周できる遊歩道があります。

和歌山の歴史にも触れ合える亀池公園。
次回は紅葉の季節に訪れる予定です。
色づいた景色もきっと素晴らしいことでしょう。

基本情報
所在地(住所):和歌山県海南市阪井452
連絡先電話番号:海南市産業振興課:073-483-8461
営業時間:24時間
定休日:無休
駐車場(台数):有り
利用料金:入園無料、駐車料金無料
(公衆)トイレの有無:有り

地域リポーター・渡邉千穂