イベントリポート/夢中になって鮎をつかみ取り!/紀の川直轄改修100周年記念鮎つかみ取り(和歌山市)|AGARA子育て応援ひろば

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イベントリポート/夢中になって鮎をつかみ取り!/紀の川直轄改修100周年記念鮎つかみ取り(和歌山市)

2023/10/4
地域リポーター

先日、鮎の一生についてのテレビ番組を子どもたちと見ました。

鮎は川で生まれて、幼魚の頃に栄養豊富な海で暮らし、遡上(そじょう)して川に戻ってくるなど知らないことがあって、「鮎って面白いね」と話していた子どもたち。

そんな時に息子のママ友から、「鮎のつかみ取り体験」のイベントがあると教えてもらいました。

子どもたちは「魚を捕まえてみたい!」とやる気満々。
私も「番組の記憶が新しいうちの鮎に触れられて面白そう!」と思い、家族で参加してきました。

このイベントは国土交通省の「紀の川直轄改修100周年記念」の一環で、紀ノ川漁業協同組合が開催したものです。

体験会は9月17日(日)午前9時から正午の間に5回行われ、わが家は事前申し込みをして9時30分からの回に参加しました。

お楽しみの前のお勉強で紀の川大堰について学ぶ

始めに、和歌山市有本にある「水ときらめき紀の川館」の中に案内されました。
こちらの施設は「紀の川大堰(おおぜき)」の役割を学ぶための施設で、子どもたちも私も初めて施設の中に入りました。

会場は子どもと保護者で満席です。

ここでは国土交通省の方から説明があり、国が行う紀ノ川の改修が始まって100年になることや、せきの役割について教えてもらいました。

現在の紀の川大堰は完成から20年を迎えます。

改修以前、川の水位が低い時には魚の遡上が難しい構造でした。
そのため、人が実際に川に入って、せきより下流にいる魚を上流にすくい上げる「すくいごし」をしていたそうです。
現在は両岸に魚が通る「魚道」が3種類設置されて、遡上できるような構造に改善されています。

「説明はこのあたりで終わらせて、お楽しみの鮎のつかみ取りに行きましょう!」

職員の方が子どもたちのはやる気持ちをくみ取り、簡単に説明を終わらせて次の案内をしてくれました。

鮎のつかみ取りに挑戦!

いよいよ施設を出て、近くの河川敷に歩いて移動。
制限時間は30分で、1人3匹まで捕まえることができます。

仮設プールの中で鮎が泳いでいます。
幼児はこの中に入ってつかみ取りをします。
魚が泳いでいる姿を見て泣き出す子もいました。

わが家の末息子は、生きた魚を手で直接触ったことがほとんどありません。
嫌がると思い、軍手を用意していましたが取り越し苦労でした。

プールに入ると狩猟本能が発揮され、夢中になって鮎を追いかけました。
すぐに1匹目をゲット。
これに気を良くした息子は、ずぶぬれになりながらあっという間に3匹捕まえました。

小学生の子どもたち2人は、「人工河川式魚道」に移動して挑戦。

仮設プールよりも広い場所でのつかみ取りです。
小学生たちは網を使ったり、端に追い込んだり工夫している姿が見られました。

ほどなく鮎をゲット。
弟たちに付き合って参加した娘でしたが「楽しかったわ、もっとしたい!」と喜んでくれました。

持ち帰り用に氷も用意してあり、袋に入れてもらいました。

皮まで柔らかい鮎をがぶり!

1人3匹捕まえた後は、鮎の試食です。
紀ノ川漁業協同組合の増殖研究センターで、養殖した「香り鮎」をいただきます。
魚を取り終えた参加者に1匹ずつ配られました。

スタッフの方が汗だくになりながら、たくさんの参加者のために鮎を次々と焼いてくれました。
漁師が昔からしている焼き方で、「この焼き方が余分な水分と油が適度に落ちて、一番おいしいのよ」と教えてくれました。

末の息子はあまり魚を食べません。
しかしこの鮎は「おいしい」とほぼ一人で食べてしまいました。
私も少し試食。
身も皮も柔らかく、とてもおいしかったです。

お土産の鮎も塩焼きにしておいしくいただきました。

紀ノ川漁業協同組合では、紀の川大堰の人工河川で鮎を自然産卵・ふ化させて放流し、天然ものが増えるような取り組みをされています。

人の力と魚の遡上を邪魔しないせきのおかげで、紀ノ川には天然の鮎が生息できているのですね。
天然のものも食べたくなりました。

今回は「水ときらめき紀の川館」を見学する時間がありませんでした。

このイベントで紀の川改修の歴史やせきのことをもっと知りたいと思ったので、次回はゆっくりと訪問したいと思います。

基本情報
紀ノ川漁業協同組合
所在地(住所):和歌山県紀の川市桃山町市場547-4
連絡先電話番号:0736-66-9111

地域リポーター・神林 真衣