イベントリポート/子どもも大人も思いっきり磯遊び/天神崎で「熊楠塾」(田辺市)|AGARA子育て応援ひろば

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イベントリポート/子どもも大人も思いっきり磯遊び/天神崎で「熊楠塾」(田辺市)

2023/10/27
地域リポーター

「子どもを思い切り自然の中で遊ばせたい」。
そう思う親御さんは少なくないと思います。
わたしもその一人。

でも「子連れで自然の中で遊ぶなんて大変そう」という気持ちが勝り、なかなか実現しませんでした。

勝手に遠くに行く子どもたちに「そっちいっちゃだめ〜!」と叫び、「もう帰りたい」「まだ遊びたい!」と意見の食い違う子どもたちをなだめ、へとへとになる姿しか思い浮かびません。

とはいえ、やっぱりアウトドア派のパパママがうらやましい。

専門家とインストラクターが見守ってくれる

そんな私にぴったりのイベントが開催されました。
NPO南紀こどもステーションが開催する自然体験「熊楠塾(くまぐすじゅく)」です。

年に数回開催されており、今回は田辺市「天神崎での磯遊び」に参加しました。
「岩場で遊ぶのは危険が多いのでは・・」とおっくうになる気持ちもありましたが、楽しく学びにもなる体験をさせたい!と気合いを入れ直しました。

参加した感想は、最高。
磯遊びを堪能した子どもたちにとってすてきな機会であったのはもちろん、
子どもの面倒を見る必要がないほどのサポートで、私もずっとハゼ釣りを楽しめました。

熊楠塾には自然遊びの専門家や、子どもの見守りの専門家、そして地域の有志のインストラクターが参加しています。

子ども1人につき、最低1人の親以外の大人が付き添う、というシステム。
なんというぜいたくな仕組みでしょうか。

そのおかげで、子どもも私もリラックスしながら天神崎を堪能することができました。

事前学習と事後学習で学びを深める

現地に向かう前に、天神崎の近くにある天神児童館で事前学習会が開催されました。

教えていただいたのは、天神崎の魅力や遊び方、起こりうる危険について。
和歌山県環境学習アドバイザーの弓塲(ゆば)武夫先生にもお越しいただき、大人にとっても学びの多い学習会でした。

地図や写真いっぱいの資料などもたくさんいただき、これから向かう天神崎への期待が自然と膨らみます。

生き物とたっぷりと触れ合う時間

そこから天神崎に移動。
お天気にも恵まれ、青い空と海が広がっていました。
前日の雨のせいか波が少し強めでしたが、岩礁が広く、波打ち際まで遠いのでそれも気になりません。

どうやって生き物を探せばいいのか全く想像できていませんでしたが、くぼみに水がたまった「潮だまり」を見てみると生き物がいっぱい!
教えてもらう暇もなく、どんどん生き物が見つかります。
用意していただいたタモやバケツ、笹で作った釣り竿で捕まえていきました。

すぐに子どもたちも夢中になり、インストラクターさんたちと生き物探しに没頭していました。
初対面の大人に子どもたちが懐くのかと、直前まで感じていた不安は一気に吹き飛びました。
普段は人見知りが激しいのでびっくり。
子どもの成長を感じられたようで、とてもうれしかったです。

ニセクロナマコ、ウニ、ヒロメ、カサゴ、スベスベマンジュウガニ、ヤドカリなど、いろいろな生き物がたくさん見つかり、みんなで大興奮です。

最後は、見つかった生き物を一つずつ弓塲先生にレクチャーしてもらいました。
弓塲先生のお話がとても面白く、子どもたちも集中して聞いていました。

実際の生き物に触れ合うことで、「かわいい」「かわいそう」「怖い」など生き物に対してさまざまな感情が生まれたことと思います。

そこに、学びがプラスされることで、自然や生き物に対しての興味は強くなり、記憶にも結びついたと思います。

生き物たちにはお礼を言って、元の場所に戻しました。

いつもと違うお友達や大人と触れ合う時間

自然を体験できただけでなく、いろいろな人との触れ合いも貴重な機会でした。

特に、普段会うことのない大人たちと活動すること自体が、子どもたちにとって大事な体験になったと思います。

生き物を捕まえると大いに褒めてもらい、安全に過ごせるように優しく声をかけてもらい、親以外に大切にしてもらう体験は得難いもの。

親としても、危険な場所に焦ることなく、ゆったりと子どもたちを眺め、また自分も自然を堪能できる息抜きの時間でもありました。

今回の参加記念に、天神崎のバッジをもらいました。
このバッジが増えるごとに自然と体験した思い出が増えていくことが楽しみです。

基本情報
熊楠塾(くまぐすじゅく)
主催者:NPO南紀こどもステーション
開催日:不定期開催
問い合わせ:電話 0739-25-0523

地域リポーター・森脇 碌