子育て応援団ブログ
お出かけスポット/重要文化財がある大庭園の芝生の上でお弁当を食べよう/公益財団法人琴ノ浦温山荘園(海南市)
海南市にある「琴ノ浦温山荘園」に行ってきました。
大阪の実業家、新田長次郎氏が大正時代に自ら設計して作った庭園です。
一般公開されるまでは、新田氏の健康維持のための別荘でした。
また、迎賓館としても使用していたため皇族、華族が訪れています。
「温山荘」の名称は、新田氏の雅号である”温山”より命名されました。
この大庭園は2010年に国指定の名勝になり、建造物は重要文化財に指定されました。
庭園内では、海岸に面した立地を生かして海水を引き込んでいます。
そのため、潮の干満によって水位の上下が起こるのです。
これは潮入式池泉回遊庭園(しおいりしきちせんかいゆうていえん)という大変珍しいものとなっており、きれいな水でしか育たない生物が生息中。
現在の規模は1万8千坪にもなり、個人庭園としては日本最大です。
さらに、国の重要文化財の指定を受けた建物が3棟あります。
私は今回初めて訪れましたが、いろいろな発見があり大人でも楽しめました。
潮の満ち引きで浮き沈みする沢渡石
潮の満ち引きで浮き沈みする「沢渡石(さわわたりいし)」があります。
私が最初訪れたときは、引き潮だったため、池は穏やかでした(写真左)。
2回目は、満潮が近づいていたため、水車が激しく回っていました(写真右)。
海水と淡水が入り混じっているため、ボラやハゼ、うなぎなどたくさんの魚が生息しています。
タイミングが合えば、飛び跳ねる魚を見られることも!
また、芝生の上では飲食が可能でした。
外で食べるお弁当は格別です。
庭園内は本当に広いので、今回紹介したものを探しながら楽しい一日を過ごしてください。
小さな子ども連れの家族が多く来園しています。
※ごみ箱は庭園内には設置されていないため、ごみは必ず持ち帰ってください。
庭園内でのボール遊びは禁止となっています。
3棟の重要文化財を有する大庭園
1915年築の主屋では、躍動感のあるうさぎの欄間を見ることができます。
明治から大正時代に活躍した彫刻家・相原雲楽の作品です。
主屋は正面から見ると平屋建てに見えますが、裏側から望むと、二階建てになっています。
1920年築の茶室「鏡花庵」は、かやぶき屋根の素朴な外観が特徴の田舎屋風の建物です。
主屋から東にある門をくぐると二つの東池が見えてきます。
その間にある道が茶室へとつながる道です。
茶室への目印として、道の中ほど左側に石でできたタヌキの像が現れます。
1913年築の浜座敷は、敷地の南端、黒江湾を望む位置に建っています。
海を眺望するのに最適として、荘園内で最初に建設された建物です。
この頃はまだ、塩田もあったそうです。
こちらのふすまの引き手は、縁起がいいとされるコウモリ(蝙蝠)を表しています。
コウモリの引き手を見るのは初めてでした。
映画などでは、どちらかというと悪役のイメージとして描かれるため、コウモリが縁起のいいものだと知り驚きました。
いろいろな種類の石灯篭を探してみよう!
まず一つ目は、「マリア灯篭」。
江戸時代、九州の浦上から連れてこられ塩業に従事したキリシタン信徒がひそかに礼拝していたものと思われる。
そのため、隠れマリア様を彫りこみ、これに祈りをささげたという珍しい灯篭です。
教科書で、隠れキリシタンの話を習いましたが、実際にこういったものを目にしたのは初めてです。
温山荘園を訪れて良かったなと思いました。
かわいい石灯篭を発見しました。
ハートマークが彫られたものです。
「全国ご当地恋愛スポット」に入っているそうです。
また、このハートマークは、実は「猪の目」と思われるようです。
ほかにも、干支や茶道具、鹿と山が彫られたものなど、さまざまな石灯篭があります。
お子さんと一緒に探してみてくださいね。
庭園の散策途中に憩いの場で一休み(トンネル之口亭)
西池からの庭園の景観を見ながら、お茶を飲んでゆったりと一休み。
無料で飲める飲料サーバーが設置されています。
庭園に飛んでくるカワセミなどの写真も飾られていました。
周辺施設のパンフレットを設置してくれているのもうれしいですね。
プライベートビーチにつながる全長約37.7mの手掘りのトンネル
1915年に完成した手掘りのトンネル。
入り口はアーチ型に石積みした門を構え、補強された出口を抜けるとそこは新田長次郎のプライベートビーチへとつながっています。
プライベートビーチは、かつて子どもたちに人気の岩場と小さな浜辺が広がっていました。
今でも、絶景の一つです。
このトンネルの目的の一つは、海からの涼しい風を庭園に送り込むためだそうです。
ぜひ、大庭園をお子さんと一緒に探検してみてください。
私には見つけられなかった発見があるかもしれません。
基本情報
所在地(住所):和歌山県海南市船尾370
連絡先電話番号:073-482-0201
営業時間:9:00~17:00(入園16:30まで)
定休日:月曜日(祝祭日の場合、翌火曜日休園)、その他年末年始
駐車場(台数):有り(約50台)
駐車場料金:(1回につき)障害者同乗車 無料、大型(観光)バス 1,000円
マイクロバス 800円 普通乗用車 300円、軽自動車 300円
利用料金:シニア(65歳以上)300円、大人(大学生含む)400円(20名以上 300円)、高・中・小学生200円(20名以上 150円)、障害者
無料(付き添いの方1名のみ料金は200円)
建物見学料:(主屋・浜座敷、2棟見学できます)1名につき100円
トイレの有無:有り
HP:https://www.onzanso.or.jp/
注意事項とお願い:ペットを連れての園内入場は不可(盲導犬、聴導犬は除く)
地域リポーター・大畑 いずみ
AGARA子育てニュース
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